こちらのちきりんさんのブログ、NewspicksでもPickしましたが特に一流大学に通っている就活生は必読ですよ。
35才といえば、23才で就職して 12年、大学院を出て 25才で就職したら 10年です。
この 10年から 12年で、決定的に違う未来が確定してしまう。
だから「最初にどこで働き始めるか」が非常に重要になってきたんです。
「とりあえず大企業」という思考停止のデメリットが、極めて大きくなってきた、とも言えるでしょう。
この点は、30年前(親の時代、指導教授の時代)とは全く異なります。だから彼らに就職のアドバイスを求めるなら、その違いをよく理解しておいたほうがいい。
以前は、35才までは“基礎固めの時期”だったから誰にもたいした差は付かず、50才くらいからが勝負だったんです。でも、今はそうじゃない。スピードが全然違うんです。
特にここは今の就活生は肝に銘じておいてほしい。親世代と今の就活生は全然違う時代を生きています。わかりやすい例は年功序列と終身雇用の崩壊です。それに伴う転職市場の活性化と、自分自身も転職市場の波にさらされるという未来をイメージしていますか?自分は大丈夫という根拠のない自信は捨てて現実を考えましょう。
SPAですが、旧帝大の一流大学を出て、その後キャリア形成に失敗して能力も身につかずにそのまま生ける屍になってしまっています。社会人になってからのほうが能力の差は開きます。大学時代優秀だってのがホンマなんぼのもんじゃいと思われてます。
ふつうサラリーマンには40才を過ぎたらリストラの危機が待っています。もちろん企業の健康状態が正常であれば良いですが、健康じゃなくなったときにリストアップされる可能性が出てくるのが40才以降。
そして大企業で一生懸命言われたことだけ真面目にできる社員はかなりの確率でリストラにあいます。これからはそういう時代です。だって企業に体力が無いんだもの。そしてそういう人はまともなキャリアアップの転職できる可能性は低いです。だって能力がついていないから。30までなら将来性を見込んでポテンシャル採用もあり得ますが、40過ぎるとポテンシャルでは絶対採用しません。そしてその人がこれまでどんな経験をしてどういうスキルを身に付けているのかが非常に見られます。それも「それなりに出来る」というレベルでは転職できません。それなりにできる人が欲しければ、中の人間を育てたほうが早いから。
自分の力をつける、それも他社で生きるようなグローバルな力をつけていく必要性を認識してほしい。
それから
それからもうひとつ。この差を左右する要因として“大学名”が及ぼす影響がほとんど無い、ということも理解しておくべき。
これもまさにそうで、今私28歳ですが、仕事をしている中で大学名を気にする人は周りにいません。そもそも名刺交換からプロジェクトが始まっても、たいてい相手の出身校は知りません。年齢を聞くのと同じくらい緊張しますから、ビジネス上の会話でほとんどネタにならない。
特に高学歴な人ほど社会にでて失敗しやすいです。その背景には、「自分は優秀だから大丈夫」という自信と、「これまで申し分ないキャリアを歩んできているので、失敗できない」という恐怖感から来ていると思っています。
自分が優秀だから大丈夫という自信は、身を滅ぼします。私は学歴ではないですが、同期の中でかなりスピード出世を果たしていたので天狗になって成長スピードが鈍化した時期がありました。自信過剰は自分の成長にとっては良くないですな。
そして失敗できないという恐怖。いままで親の期待を一身に背負って有名大学に入った人は、同じように親から「立派な企業に勤めること」も期待されていますし、就職のタイミングで名もないベンチャーや、聞いたことのない中小企業に就職するのが非常に怖いのです。というかその決断をするのはなかなか難しいし、親からも「なんでわざわざそんな所に行くの」と嫌がられます。だから結局立派な一流企業に行くことになり、
組織がしっかりしてるから課長になるまで全くリーダーシップなど求められず、
予算も人材も余裕があるから、工場以外では生産性の概念さえ語られることがなく、生産性といえば製造現場の話だと思い込んでる。
名刺の力と会社を丸ごと守ってもらえる規制で仕事ができるから、マーケット感覚が鍛えられず、
ヒエラルキーや業界序列や“大人の事情”が、事実と論理に基づいた思考より重視される
という未来にたどり着きやすいのです。
就活生のみなさんは、これまで20数年の人生を歩んできましたが、これから約40年働くわけです。倍近い時間の未来を過ごすわけです。そのファーストステップの選び方で未来は変わります。