新卒採用ルールの変更に関して思うこと

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就活・転職
By: Stewart Butterfield
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新卒の就活について。

経団連の中西さんの発言「就活ルール廃止」から一転、政府と大学が新たなルール「6月1日に面接解禁」の方針を昨日出しました。

就活、21年卒は6月解禁継続 経団連ルールは廃止 - 日本経済新聞
2021年春入社の学生の就職活動ルールについて、政府と経済界、大学は採用面接の解禁を6月1日とするスケジュールを維持する方針を固めた。経団連による現行ルールは廃止し、政府と大学がルールを作り企業に要請する形で調整する。経団連の中西宏明会長がルールの廃止に言及したが、就活の早期化を懸念する大学に配慮して当面はスケジュール...

概要をまとめるとこのような感じになります。

  • 21卒(以降?)の話。つまり今2年生の方
  • 経団連による現行ルール(3月から広報開始、6月から面接開始。なお経団連企業以外はルールなし)は廃止
  • その上で政府と大学がルールを作り企業に要請する形で調整する
  • 採用面接の解禁を6月1日とするスケジュールを維持する方針を固めた。
  • 「通年採用」などとの整合性は課題として残る。
  • 経団連ルールがなくなるかわりに、政府と大学関係団体がルールをつくり、業界団体や大学に要請する形式に変える方向で3者で最終調整する。外資系から中小まで幅広い企業を対象とする。採用界隈が大きく変わりそうです。

このニュースを見ての雑感は以下の通り。ちなみに私は国内ITベンチャー企業の採用を行っておりますので、バッチリ影響がでそうです。

大企業にとって

  • 基本的にメリットしかない
  • これまでルールを破りながら採用していたが、ルールがなくなるので動きやすくなる
  • 経団連非加盟の大企業も、いろいろ大人の事情で大変だった模様
  • 外資やベンチャーと同じ土俵で戦える
  • 知名度がある大企業に学生は行きたがるので、大企業は有利(選考が短期決戦なので、学生は沢山は受けられない)

外資やベンチャーにとって

今回の変更で、一番の注目が外資やベンチャーだと思います。そういうプレイヤーが6月1日まで面接しないということを守るのかがとても重要。

ところでインターンやジョブ選考はどうするのでしょうか?面接だけの内定よりも、実際にインターンを行ってみての内定のほうがマッチングの精度が高いです。これは企業側のメリットもあるし学生側のメリットもある。採用してみてイマイチだったらお互い不幸だし、学生も企業の内部を知ったうえで入社できるので、ミスマッチが減ります。

中小企業にとって

とてもしわ寄せが行く。大企業と全く同じルールで戦って、採用リソースも少ない中で採用をやるのは結構キツイと思います、、、

もちろん採用リソースが少ないので、これまでと同じやり方でやれるというのは、メリットなのかもしれませんが。

学生にとって

  • ルールを企業が順守すれば、6月まで全員内定ゼロです。本当にそれは理想的?予め一社内定を持った上で、本命だけに注力する作戦もあります。
  • 説明会が解禁されるのは良いことですね。
  • 選考開始が遅いので、挽回がききません。3年生で面接に落ちまくって、
    俺はダメだあ→面接訓練→内定取る
    みたいなケースは結構あります。その挽回がきかないので、このルールを全プレイヤーが順守した場合、就職浪人がめっちゃ増えると思います。

全体的を通して思うこと

  • 短い期間での選考、ミスは増えます。期間が限られていて、その期間は学生は超多忙。面接回数が2回の企業と4回の企業は、2回の方が有利(学生が来やすい)ですが、採用ミスマッチが増える可能性は上がる。
  • まじでインターン/ジョブ採用どうするの?面接だけでの採用だと発生するミスマッチの解消のためにとても有効なのですが。
  • インターンはなくならないだろうから、夏と冬のインターンが増えて、実質そこで学生の目星をつけるというのは変わらないのだろうなあと思う。だから学生にとってはインターンの重要性が一層高まるだろう。採用は長期化します。だったら夏インターンで内定取って、就活終了者が出ても良いじゃんという話はある。

ということで、今回の経団連、政府、大学の動きは良くないところに決着してしまいそうだなという予感です。引き続きウォッチしていきます。

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