若者の退職についての七五三という言葉をご存知でしょうか。これは先日我が社に来ているインターン生から教えてもらった言葉です。
中卒:3年で7割が退職する
高卒:3年で5割が退職する
大卒:3年で3割が退職する
ちなみに自分でも調べてみましたが、大学卒と大学院卒では数値は対して変わらないようです。
ということで、今日は早期の転職について書いてみようと思います。
3年以内の転職は履歴書のキズ
あまり知られていませんが、日本の転職市場というのは書類が非常に重要です。あるキャリアアドバイザーに言わせると「書類8割、面接2割」ということで、8割は書類選考で落としてしまうそうです。仮に非常にポジティブな理由または止むを得ない理由での転職も、面接でなら理由を話すことができるかもしれませんが、書類選考で「転職回数○回は問答無用でアウト」という基準に引っかかると終わりです。話すら聞いてくれません。
3年以内の転職は給料が下がる
そしてこれも多くの学生は知らない情報ですが、転職の際には履歴書に加えて「職務経歴書」という書類を提出します。この職務経歴書は一言でいうと「どういう仕事をして、どういう成果を出したのか」を記載する書類です。これによって採用する側の企業は応募者がどの程度の能力を持っている人なのかの判断をします。新卒の就活の時にエントリーシートで「あなたがこれまでに一番苦労したものは」という内容を良く書かせたりしますが、これも同じように能力を判断しようとしています。しかし職務経歴書の方では実際のビジネスの現場での経験なので、より正確に応募者の能力を判断できます。
さて学生だった若者が会社に入って3年というのは、やっと1人で仕事を任せてもらえるようになった程度でしょう。そんな人が職務経歴書に何を書けますか?ほとんど1人で仕事をしたこともないはずです。2年目までは先輩のサポートや上司から言われた仕事をすることがすべてで、やっと1人で仕事をする機会も増えてきたような時期に転職しようとしても、それまでに挙げた成果を書くことができません。
一般的にポテンシャル採用、つまり能力はよくわからないけど伸びる人間であろうと考えて採用する新卒採用と違って、中途採用(=つまり転職)では即戦力が求められます。ゼロから鍛えるのであれば若い人の方が良いし素直に言うこと聞くだろうしと企業の人間は考えるわけです。即戦力が求められるのに、自分はほとんど1人で仕事をしたことがなければ、自分の能力も客観的に証明することができない。もちろん能力の証明なんてものは完璧にできるわけはありませんが、企業の人事というものは過去の経験から判断しようとするものです。「自分が1人で担当した法人営業でのコンペ勝率は20戦18勝です。」と言える人は、その話の真偽とレベル感さえ確認ができれば、相当できる営業マンであるという確認が結構できます。
能力の証明ができなければ雇ってくれる企業は多くはありませんので、次に手をだすのは「第二新卒枠」でしょうか。
↓こういうやつ↓
第二新卒の就職なら!【ハタラクティブ】
この第二新卒という枠は、一度就職してるけど若いから新卒と同じようにポテンシャルを見て採用しようという枠です。文字通りポテンシャル採用なので、これまでの実績を語れなくても採用される可能性はあります。
しかし新卒と同様に扱うわけですから、給料も新卒と同程度か毛が生えた程度です。それまでの3年間はなんだったのでしょう。
基本的に3年以内の転職に良いことはありません。現在若手の方、もしくは就活中の方はくれぐれもご注意くださいね。