小僧寿しに送った経営方針提案をブログで公開してみましょう

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先週話題になった小僧寿し迷走、メチャクチャすぎ! 社長不祥事に大規模希望退職、はては「経営方針考えて!」と公募に寿司好きとして回答してみました。

メール送ったけどまだサンクスメールもないところを見ると、たぶん相当たくさんの提案が来て追われているのでしょう。

経営方針は経営陣で決めろよと思いますが、あまりの炎上っぷりにリリースが追加されまして、意見募集の背景が記載されました。

    意見募集の背景
 当社は、50年の長い歴史があり、株主様、お客様、FC 加盟店様、お取引先様に支えられて会社運営を進めてまいりました。本来であれば新経営陣として関係者の皆様から直接意見をお伺いしたいところです。当社の長い歴史を支えて頂いた分、関係者の皆様は当社に対する要望、改善点等(過去の商品を復活させてほしい、販促品を充実させてほしいなど)をたくさんお持ちだと考えております。
 しかしながら、早急に抜本的な経営改革を行い、早期黒字化を目指し、安定的な収益を計上できるスリムで筋質な経営体質に転換するために、直接意見をお伺いするのではなく、下記の方法によって社内外から広く意見を募集するものです。

ということで、いち寿司が大好きな若者として非常に僭越ではございますが厳しい意見とともに提案をしてみました。大体こういうのは偉そうに厳しいことを書いて差し上げる方が会社のためでもあるので。

ちょっと文章変なところは直していますが、基本送ったまんまです。

ここから


株式会社小僧寿し 社長室御中

会社員でありブロガーの安東と申します。

3度の飯が全て寿司でも構わないほど寿司が好きな
人間として声として聞いていただければと思います。

◇提案概要◇
本メールでは次の流れで記載しています。

1.にぎり寿司のプライオリティを下げること
2.差別化の重要性
3.押し鮨やなれ鮨に活路を見いだせるはず
4.にぎり寿司より商品のクオリティが上がる理由
5.この戦略のデメリット

以下、詳細を記載します。

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【にぎり寿司のプライオリティを落とすべき】

いまやコンビニでも一人前の寿司を販売している時代です。
御社の寿司を店頭で買って食べたことは何度もありますが、
コンビニの寿司との差別化要素は今のところありません。

御社があったからこそ寿司がこれだけ庶民の間で
お手頃なメニューとなったことは重々承知しています。
が、それは回転寿司にも言えることであり、失礼ながら
現在世の中の趨勢は回転寿司にあります。

ちなみに私は回転寿司では寿司は食べません。
美味しくないからです。酢じめにしてもヅケにしても
シャリの握り方にしてもどれもイマイチです。
特にシャリ握りの腕は、到底まわらない寿司には勝てません。

いわゆる江戸前の握り寿司の土俵で勝負しようとすると、
どうしても
・ホンモノを出す回らない店
・安いけどそれなりの大衆受けするクオリティを出す回転すし
に負けます。

世の中では寿司と言えば「にぎり寿司」をイメージしますが、
この土俵で戦うことは戦略上得策ではないのです。
とはいえ寿司屋さんなのににぎり寿司が置いていなければ
お客様のニーズを満たせない可能性があります。

そこでにぎり寿司については
「販売するが、クオリティを特には求めず、コストもそこまでかけない」
ことを提案します。

【差別化をすべき】

詳しくはマイケル・ポーター著あたりをお読みいただければと思いますが、
競争戦略の基本は差別化またはコスト戦略です。

寿司という業界において、コスト戦略で突っ走っているのが
スシローなどの安い回転寿司です。
銀座久兵衛などの超高級店は差別化で存在意義を作っています。

回転すしがいま家族で大人気な理由は明白で、
子どもが喜ぶからです。プリンやアイスを含めて色々なものが
レーンで流れてくる。そういう意味でごちそうです。
回転寿司は回転するレーンであるだけで、差別化できているのです。

小僧寿しというお店が、寿司を食べたい人にどう映っているかというと、
回転すしのクオリティで、持ち帰って家で食べられる寿司です。
持ち帰って食べることに意義が見いだせなければ回転すしに行くだけです。
差別化もコストも負けています。

ではどうやって差別化をしたら良いか。

【握り以外の寿司で勝負する】

寿司は握り寿司だけではありません。
ちらし寿司もそうですし、手巻寿司もそう。
一時期流行した焼きサバ寿司を始め
アジの押しずし、フナ寿司、バッテラ、箱寿司、松前寿司など
様々な種類の寿司が日本にはあります。
寿司はそれだけで郷土料理とも言えるものです。
これらを定期的にラインナップを切り替えながら販売していくのです。

今では地元の人も面倒で作ることをやめてしまった
寿司もあります。そういう寿司を作って世に広めることは
社会貢献だとは思いませんか。

季節モノを取り入れながら、東京の人がそれまで知ることができなかった
地方特有の寿司を販売しましょう。
御社の販売チャネルがあれば一部の人しか知らない寿司も、全国に届けられます。

小僧寿しでしか食べることのできない寿司は、それだけで差別化に繋がります。

【押しずしやちらし寿司にすれば、クオリティは上がります】

私が回転寿司に行かない理由はクオリティです。
握りのレベルが低すぎるから。

握り寿司の握り方は職人技です。寿司ロボットにマネできるものではありません。
回転寿司は握りでクオリティを落とし、仕事でもクオリティを落としています。
※仕事とは簡単にいうと仕込みのこと
コハダの酢じめなどはその最たる例です。

反対に仕事をしないタネについてはそこまで問題はありません。
マグロやカンパチなどの質だけみれば回らない寿司屋とそう大差ありません。

これは会社の力です。職人の腕ではありません。
大量購入することでコストを下げることができるので、
質の良いタネを仕入れられるわけです。規模の経済です。

御社が押しずしや箱寿司を扱うとどうなるのか。
次のメリットがあります。
・握り工程は店舗で発生しない。
・なれ鮨は数日発酵させて作るもの。セントラルキッチンで作りましょう。
・というかほとんどの寿司はCKで作って店舗では販売するだけ
という導線で問題ありません。

よって、セントラルキッチンを持っていて、大規模な仕入れができる
御社が、押しずしや馴れずしをハイクオリティで作ることができる適任なのです。

【この戦略のデメリット】

どんな戦略もそうですが、戦略通りに実行したら上手く行くものではありません。
戦略はただのきっかけです。大体そんな素晴らしい戦略ならば、
とっくにどこかの誰かが実行しています。

超えなければならない問題がこの戦略にもあります。
それはマーケティングです。
上にも書いたとおり、寿司といえばにぎり寿司です。
この状況はしばらく変わらないでしょう。

押しずしやなれ鮨、ちらし寿司が売れるかどうかは
マーケティング次第です。

元は関西の文化であった節分の恵方巻きが関東でも流行っているのは
マーケティングに成功したからです。主にコンビニのマーケティングですね。

もしかしたらデパ地下に出店したほうが良いかもしれませんし、
オフィスビルのテナントで販売をしたほうが良いかもしれません。

いずれにせよ、これまで陽の目を見てこなかった押しずしやなれ鮨、
彼らにスポットを当てるのは簡単ではないと思います。

が、安易に回転すしの後を追うと確実に失敗するということだけは断言しておきます。
あと、にぎり寿司のクオリティでは絶対に回らない寿司には勝てません。

私は寿司が好きですし、寿司の本などを見ていて
「○県の○○寿司っていうのがあるんだ、食べてみたいな」
という風に思うことがあります。
でも地方に赴かないと難しい。

そんな寿司通にもリーチできるし、日本人の寿司の新たな選択肢を提供できる。
そんな新生小僧寿しに期待しています。

以上、よろしくお願いいたします。


ここまで

こんな小僧寿しになったら、私めっちゃヘビーユーザーになるのにな。

だいたい世の中には握り寿司を模した寿司じゃない寿司を出す寿司屋が多すぎる。シャリを握ってタネを乗っけただけの寿司っぽい料理を寿司とは認めん!

だったらいっそのこと握り寿司から脱却して、ブルーオーシャンでちゃんとした寿司を提供してくれれば良いのになと思う次第でございます。

ちなみにわりとややこしいポーターさんを分かりやすく解説してくれるのがこの本。3冊目に買ったこの本で、ようやくポーター先生のいうことが分かるようになってきました。
Kindle版 世界一わかりやすいポーター博士の「競争戦略」体験授業 (impress QuickBooks)

ハタラクティブ
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