半沢直樹を目指す学生に告ぐ。大企業には就職するな。 

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半沢直樹という超大ヒットドラマをご存知でしょうか。私はこれを見て半沢直樹に対して憧れる人も少なくないのではないのかと感じました。そして特に就活中の学生にとっては、想像しかできない仕事の現場をメインで扱う作品であることから注目しやすいでしょう。そしてバリバリ仕事をしていく主人公半沢直樹に憧れる人も少なくないのではないでしょうか。

ちょっとその前に、半沢直樹をご存知ない方もいらっしゃるでしょうから、ドラマ半沢直樹についてと人気度合いがキレイに纏められている記事の引用です。

「やられたら倍返しだ」――。
“家族で一緒に見るドラマ”が主流の日曜夜9時。この時間帯では“異例”とも言われる「銀行」を舞台にしたドラマ、「半沢直樹」が人気を博している。視聴率は今年の連ドラとしては最高視聴率をたたき出している。
その理由こそ、冒頭の決めセリフを言う主人公・半沢直樹という男。大手銀行の優良支店の融資課長という、いわゆる「中間管理職」。出世争いや企業の論理に振り回されながらも、銀行のトップである「頭取」を目指す。このドラマでは、ひとりのバンカー(銀行員)の痛快な生き様が話題となっている。現在、第1部である大阪を舞台にした話が終わったばかりだが、すでにさまざまなメディアが取り上げる、今、テレビ界で最も注目されている番組だ。

何を隠そう、わたくし安東暁史も半沢直樹を見て刺激を受けて「半沢のように仕事をしたいぜ」とハマってしまっています。ちなみに私が働いている会社はベンチャー企業でして、劇中に出てくる東京中央銀行のような感じではありません。ちょっと会社の雰囲気を紹介します。

  1. 他人を蹴落とす出世競争なんて聞いたことがない
  2. 上司が部下をつぶすなんて聞いたことがない
  3. 正しい主張をつぶすひとなんて絶対いない
  4. 「失敗を許容する文化」ゆえ、「どう責任取るんだ」なんていう話も聞いたことがない
  5. もちろん失敗を許容するので、失敗したから飛ばされるなんて聞いたことがない

そういう意味では私の働いている会社では半沢になろうとしても、悪役が登場しないので半沢にはなり切れません。(笑) しかし自分の主張が正しいと思ったらビビらずに主張する人は沢山いますし、私もその一人です。そしてそういう姿を上司自身も同僚も皆が高く評価する文化は、窮屈でなくてとても良いものです。仕事に対する納得感がハンパないです。

みんな納得して仕事をし、その中でどれだけ考えて仕事をして成果を出せるかで出世等が決まります。なので他人を蹴落とすヒマがあったら自分の能力を高めるほうに時間を使っている気がします。そして周囲が正当な評価をするので、他人を蹴落として自分の評価を上げるなんて不可能だからこそ、出世競争も部下を蹴落とすこともないのだと思います。


さて、仕事をする上で職場の環境というのものは大変重要です。それは半沢直樹を見た人なら分かると思います。

第一話のみネタバレしながら記載します。下線部が「東京第一銀行じゃなきゃそんなこと起こらないのに」という部分です。つまり職場環境のせいで苦労したのだろうという部分です。

第一話は、支店長の出世がかかった大切な時期でした。「あと5億融資できれば役員への道が」という支店長の欲があるなか、5億の融資の話があがりました。西大阪スチールという優良企業だそうな。半沢は西大阪スチールに融資の話をしにいきましたが、社の雰囲気をみて融資は今一度検討する必要があると判断をしましたが、支店長は「その必要はないからすぐに稟議書を書け」という。その後も何度も「早計だ」と慎重な判断の必要性を訴えるものの、バカな支店長が「全責任は私が取る」といい、先走った判断のまま進めました。

しかしこの西大阪スチールは粉飾決算をしていて、優良企業に見えただけで実は倒産寸前でした。そしてまもなく倒産し、5億は焦げ付き、致命的な損失を生んでしまいました。

そして本件について誰かが責任を負わないといけないという謎の風習によって、なぜか半沢が左遷されそうになりました。


まずですよ。きれいごとと言われるかもしれませんが、仕事は出世するためにするもんじゃないと思うのです。良い仕事をしたから評価されて出世するのではないでしょうか。すくなくとも私が働いている会社ではその考えが根付いていますし、評価されるために小細工等している人を見たことはないです。(陰でチョコチョコっとやってるのかもしれませんが、そんな小細工で評価が良くなるような会社ではないと、私は思っています。)

そして「あと5億をなんとしても」という考えは商売の心得とされる三方よしとは逆のものです。銀行の仕事は大切なものです。銀行は日本経済を根で支えていますし、偉大な存在です。でも融資の必要としていないところへの押しかけ融資は誰のためになるのでしょう。「銀行は晴れの日に傘を貸し、雨の日に取り上げる」と例えられるそうです。自分の銀行が儲かるためだけの商売というものはいかがなものかと思います。

なお、三方よしを体現している会社は山ほどありますから、「世の中そんな綺麗ごとじゃないんだよ」という批判はちょっと的外れです。

そしてバカな支店長ほど厄介なものはありません。一般の会社ではバカな上司ですね。一般的に上司の命令には逆らえないといわれていますが、その上司がバカで命令もバカだとどうしましょう。
私は上司の判断が間違っていると思ったときは、ちゃんと自分が正しいと信じる意見をぶつけます。私が間違っていたことも多々ありますが、ごめんなさいと言えばよいじゃないですか。そして私の意見が採択されることもあります。

しかし、銀行みたいな組織でバカな上司が「良いからやれ!命令だ!」といってきた場合はなかなか太刀打ちできないかもしれません。なぜなら会社の命令に逆らったらこれは職務放棄等とみなされる可能性がありますので。

会社に限った話ではありませんが、力を持った者はそれだけ謙虚でなくてはならないと、どこかで聞いたことがあります。大きな力を持っているわけですから、間違った使い方をしたら大変です。


私は思うのですが、半沢直樹になりたいならベンチャー企業に入社すべきです。大企業だと絶対太刀打ちできずに終わります。1人の若者が1000人や1万人相手に勝てるわけないと思います。

そもそも自分がどれだけ優秀だといったって、そもそも社歴2~3年の若造の言うことなんて聞かれないし、「お前はお前のやることをやれ」といわれて工場のラインを担当させられたりします。ラインしか見ていないから全体的な視点を持つことが難しいし、上と戦っても「お前はまだ視野が狭い。俺は部署全体のことを考えているんだ。」とかいって完全に情弱扱いされて終わるでしょう。

ベンチャー企業なら裁量も多く1つの製品を1人に任されたり、大きな仕事に加えてもらえる可能性も高いです。そして部署が10人しかいないなんてザラですから、一人でも太刀打ちできます。そして大企業みたいに出世しか考えないような能無し人間はそもそもベンチャーにはいないので、汚い大人のめんどくさい話にヤキモキすることもありません。

大企業では悪を駆逐していく部分の半沢にはなれる可能性がゼロではありませんが、正しく自分の意見を主張して通していくという仕事の仕方に憧れるならば、ベンチャーに入るべきだと思います。


最後に、このブログは会社の看板を背負って書いているわけではないので社名は明かしていません。ですがもし私が働いている会社に興味があれば、話せる範囲でもう少し詳しい話はできますから、メール(saakun.andoh@gmail.com)等で直接ご連絡いただければと思います。

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