【ノンフィクション短編小説】そして目覚めた朝に時計を見て・・・

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プライベート
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うう、頭がいたい。
そうか、昨夜は帰ってからすぐに寝てしまったことを思い出した。
いつも大量に飲んで帰ってきた時には、必ず水やお茶を飲んで血中アルコール濃度を下げてから寝るようにしているのに。
後悔した。
まあでも激痛というほどではない。幸いまだ夜中みたいだし、朝までもう一眠りすれば治るだろう。
明日は7時に起きないといけないので、早めに二日酔いを直したい。

おっと、スマホも充電しないで寝てしまったのか。電源が切れているじゃないか。充電スタンドにセットして、ちょっと経ったら電源を入れよう。

それにしても昨夜は飲んだなあ。同じ会社の小橋さん(仮名)に誘われて、大阪の街で飲んだ。昨夜小橋さんから「安東、大阪でヒマしているんじゃないの?」というLINEが来た。
まさにおっしゃるとおり。意気投合して小橋さんと合流し、何食べたい?と聞かれて「大阪っぽものを食べたいです」と。じゃあガリ天(紅しょうがの天ぷら)だなということで、うまいガリ天を出す小橋さん行きつけの店へ。

そのままぶっ通しで飲みまくり、タクシーで帰ってきたことを覚えている。色々な話をしたなあ。僕のコンサル時代の仕事の話や先日入社して、今研修を頑張っているワヤマ君(仮名)の話など。

部屋の隅から物音がする。飼っているペットのテルヒコが暴れているんだな。こんな時間に起きているのか。彼は寝る時間も起きている時間も不規則だなあ。

おっと二日酔いですぐに寝たほうが良いはずなのに、結構目が冴えている。もはやこのままずっと起きていようか。
横になって考え事をしている分には疲れも取れるだろう。

~この調子でしばらく考え事をするワタシ~

そういえばそろそろ今の時間を確認しておこう。さっき起きたときが3時だったから多分いまは6時位だと思うな。

大阪への本格的な引っ越しは来週行うため、いまは簡易的な荷物しか持ってきていない。よって私の部屋には時計が存在していない。だから時間を確認するにはスマホの電池を入れないといけない。

さっき充電器にセットしたスマホの電源ボタンを長押しする私。
(ん?充電中のランプが緑になっているぞ)
違和感を感じた。
いつもフル充電には4時間くらいの時間を必要とするからだ。
(もしかして、私の時間感覚が大きく狂っているのではないか)
急に怖くなった。

よく考えたら私は昨夜のことをほとんど覚えていない。
家についてから何をしたのか。記憶が何もないということは家についた瞬間に布団で寝たのだろうか。
いや、部屋には見覚えのないコンビニおでんのゴミがある。
かなり深く酔っ払っている、自分の時間間隔を信用して良いのか。

そもそもだ!
そもそも私は最初目覚めたときになぜ夜中の3時だと思ったのだろうか。起きた時にはすでにスマホの電池は切れていた。スマホ以外に時計のないこの部屋で、私はどうやって時間を知ったつもりでいたのだろうか。

夜通し起きていたと思っていたのは実は全て夢だったのではないか。
だとしたら今は一体何時だ。

スマホよ!早く時間を表示しろ!

いつもは気にならないスマホの起動時間の遅さにじれったさを感じる。

早く
早く!
早く!!
早く!!!
早く!!!!
はやk 11:51だと????

嘘だ!嘘だ!そんなわけはない!
夜の11:51と間違えているのか?いや、外は明るい。
なぜだ。いや、それよりもまず会社に連絡だ。

寝癖でボッサボサのまま出勤するわけにはいかないのでシャワーを浴びる。
シャワーを浴びる時というのは頭が良く回る。
その際に思い出した。
昨夜、ずっとワヤマ君(仮名)が入社後の研修で頑張っているという話を考えていた。
しかしワヤマ君が入社をするのは来年であって、今年はまだ大学4年生だ。
よく考えたら昨夜、私はワヤマ君と東京のオフィスで会話をしていた。夢じゃんそれ。

夢の中で夢を見る、何が現実なのか分からなくなる。
正に映画インセプションのような体験をしたのであります。

ホント迷惑かけた皆さん、ごめんなさい!

しばらく雑用係として僕を使ってください。

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