自分で自分の職を失うために仕事をしよう。それが究極の問題解決、究極の仕事。

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今の仕事を無難に完璧にこなすというのは、一見良い仕事に見えるかもしれません。でもそこに改善やイノベーションがないと、いずれその仕事では食っていけなくなります。これは多くの日本企業がこの20年間犯し続けている過ちです。

今までのやり方(過去の成功体験)に拘り、イノベーションを起こせずに海外やベンチャー企業の登場によってシェアを奪われてゆく。そして未だにそこから抜け出せずにいる。これが日本企業の現状です。

今の仕事が無くなるように仕事をする。これが究極の仕事だと私は考えています。

こちらをご覧ください。⇒ビッグデータは職人的な編集者を殺すのか?

これは究極のイノベーションの例です。Amazonの本のレビューを書いていた人たちが、手書きの書評より100倍も売り上げが上がるシステムの登場によって職を失ってしまいました。これによりAmazon社はレビュー職人の人件費を削減しつつ、レビューシステムによって100倍もリセールを獲得できるようになったわけです。会社にとってこれほど有益なことはないと思います。
でも書評チームは仕事を失うわけです。これをどう捉えましょう。

◇◆書評チームの仕事はなんだったのか?◆◇

書評チームの仕事はレビューを書くことだったのでしょうか。私はそうは考えません。なぜ彼らはレビューを書くのか?それは本を売るためです。WEBに訪れた人にレビューを見せて本を売ることが仕事だったのです。そう考えた場合、「レビューだけ書いていればよい」と考えながら仕事をしていたら、彼らは負けです。
実際、弱冠24歳のグレッグ・リンデンが開発したレビューシステム(この商品を買った人はこんな商品も買っています)によって職を追われました。書評チームの中でこの発想を持つ人がいて、エンジニアと一緒にレビューシステムを作り上げたなら、このチームは「レビューライター」ではなく「リセールチーム」として今後も存続したことでしょう。売り上げを100倍上げたシステムを作った超優秀なチームとして評価されたことでしょう。でも実際はイノベーションを起こせずに他のチームのブレークスルーによって仕事がなくなってしまいました。
※その後書評チームのメンバーがクビになったのか、他の仕事を与えられたかは分かりませんが、アメリカ企業ですから、たぶんクビになったんじゃないでしょうか。

マーケティングの世界でよく例えられる話で穴とドリルの話があります。ドリルを買いに来た人が求めているのはドリルではなくて、ドリルによって開けられる穴のほうであるというものです。高性能なドリルを作るのではなくて、家にあるものを使って簡単に穴を開ける方法を教えるほうがお客様のメリットに繋がるかもしれない。表面を見るんじゃなくて、目的を常に見失わないようにせよという教えです。
詳しくはこちらの書をご覧ください。⇒ドリルを売るには穴を売れ

書評チームが求められていたのは書評を書くことではなく、書評によって得られるリセールを目指すこと。この視点を持っていれば書評チームは存続できたことでしょう。

◇◆改善、改革を考えると仕事は楽しい◆◇

私が今の会社への入社を決めた理由は改革を推奨する会社だと説明会で聞いたからです。私は学生時代にファミレスのバイトの後、3つほど別のアルバイトを経験しました。ファミレスでは様々なチャレンジをさせていただきました。どんなに忙しいときでもクオリティの高い料理をお待たせさせずに提供するための工夫だったり、発注業務をより効率的に進めるためにExcelでシステムを作ったり(これは結局実現しなかったけど)、「やりたいならやってみろ」というスタンスでした。失敗したこともありましたが、毎日「どうすればもっと仕事が良くなるだろう」と考えているのが楽しかったです。でもその後の3つの職場では逆でした。「バイトは黙って言われたとおりにしていれば良いんだ」という感じ。なので今の会社の説明会で話を聞いたときに即決しました。

今の仕事では、究極的には自分の仕事がなくなることを目標に仕事をしています。今任されている仕事そのものを無くしてやれば、私は違う部署で違う仕事(もっともっとメリットを生む仕事)ができるようになります。今の仕事の中にはルーチンワークでまだまだ人の手に頼らなくちゃいけない部分がありますが、工夫によってシステムに置き換えたり、改善の余地というかやれることがまだまだあります。(多くを語れないのが歯がゆいですが、いつか自分の仕事の具体例を出しながら記事を書けると良いです。)

そしてその中で培ったノウハウを持って違うチームに異動して更に仕事を良くしていきたいと思っています。

こう考えると日々同じ仕事ばかりしていたとしても、常に一歩ずつ駒を進めて進化に向かっている感覚があって、非常に楽しいものです。

◇◆一時的な保身は身を滅ぼすだけである◆◇

以前に地下鉄24時間運行による終電のない世界という記事を書きました。この記事でも触れましたが地下鉄24時間運行によってタクシー業界は少なからず打撃を受けます。タクシー業界はこれに反発したそうですが、反発をする理由が分かりません。反発するヒマがあったら地下鉄24時間時代に突入したときにどうするかを考えたほうがよっぽど建設的だと思います。

そもそも政府が検討を始めた理由はタクシー業界をつぶそうというものではないです。経済の活性化や人々の生活のスタイルの幅も広がります。もちろんデメリットもあるでしょうけどね。わたし個人としてはデメリットは一切感じてません。

ならば自己中心的に自分たちを守る為に反発するタクシー業界は何様だといいたい。そうやって保身ばかりを考えていると、時代の変化についていけずに衰退するだけです。例えば昼にお客様を囲い込む戦略を練ったり、もっとお客様にメリットをもたらす画期的な仕組みを考えて、業界全体の利益を上げたり、そのノウハウやシステムを海外のタクシー会社に売ることも可能かもしれない。

前を見て他に何ができるだろうとポジティブに考えることでイノベーションは生まれていくのに、ネガティブに保身だけを考えていると足の引っ張り合いになってしまう。

◇◆日本企業がiPodを作らなかった理由◆◇

これは出典元のはっきりしない情報で申し訳ないのですが、大学の経営学部の授業で聞いた話です。非常に印象的だったのでよく覚えています。

「日本はもちろんiPodを作る技術を持っていたし、作ろうともしていた。でもMDにこだわりすぎて、MDでの収益構図を変えたくなかったから作らなかった。」

どこまで本当の話かは分かりませんが、この「今うまくいってるんだから変えたくない」という考えは日本企業に非常によくありがちですが、危険な考えだと思います。なぜならイノベーションの大きな妨げとなります。そしてカスタマーファーストとは逆行する考えですね。カスタマーとしてはMDを買うごとにお金がかかるよりもHDDのほうが絶対良いです。そしてなにより何枚もディスクを持ち歩く必要がなくなりました。もちろんメディアを売っていた企業からすると大きな痛手ですが、そちらのほうがよっぽど社会にメリットをもたらすのです。
Apple社はパイオニアとしてこのイノベーションを推進し、圧倒的なユーザビリティによって多くの人の心をガッチリ掴みました。その後のiPhoneも超がつくほど好調で、大成功を収めました。
企業側にとってもユーザー側にとってもどちらにもステキなWin-Winな関係です。美しさすら感じるビジネスモデルです。

ぜひとも日本でも「より良くしよう!」というスタンスで仕事をする人が増え、そういう文化の会社が増えることを強く望みます。

◇◆最後に◆◇

時代の進み方は、日に日にスピードを上げているように感じます。日進月歩な技術の進歩と、イノベーションを起こしまくる新興国が大きな脅威となるでしょう。特にインドのイノベーションは目覚ましいです。

シックスセンステクノロジーを開発しているのもインド人です。

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確かにイノベーションは失敗の可能性もあり、これまでと同じ方法のほうが成功する確率は高いでしょう。でもこのハイスピードな世界の中で、それが何年もつのでしょうか。今までは過去の成功体験を踏襲するだけで、自分が在職している間は上に上がっていけたかもしれません。でも今後はそれでは5年後には足元 をすくわれることになるでしょう。今この世の中で一時的な保身に走ると命取りになります。常に先を見て、ポジティブにイノベーションを起こすことを目指し続けたいものです。

イノベーションなんてそう簡単に起こせるものではないと思っています。というか難しいです。
でも、その視点を忘れないだけでも、日々の仕事の中での問題発見に役立ちます。今まで盲目的に行っていた作業にも「本当にこれで良いのか?」と疑問を抱けるようになります。

現代ビジネスマンに必須スキルと言われる問題解決力とは、問題を発見して解決する力のことです。この「本当にこれで良いのか?」と考えることは、すでに問題解決のプロセスである問題発見をしていることになります。

今の自分の仕事を根本的に変える。多くの場合その究極の姿は「その仕事がなくなること」だと私は思っています。

タクシー業界だってGoogle社が開発を進めている自動運転車が普及すれば運転手という職業すらなくなるかもしれない。でも人が運転するより安全ならば、Googleマップと連動して全てのルートを最短で走ってくれる自動運転車のほうが利用者にとってメリットがあるでしょう。そしたら全国に37万人いるタクシー運転手は別のことに取り組めます。素晴らしいイノベーションじゃないですか。

ルーチンな仕事に人間の頭脳を使うのはもったいないですから。

ハタラクティブ
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