残業代ゼロこそ「真のホワイトな働き方」であることに、なぜ気づかない

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残業代ゼロが波紋を呼んでいます。

このブログでは何度も伝えているように私は残業代ゼロな働き方に大賛成です。
時間に縛られずに働くことができることを想像してみてください。

  • 用事があったり気分が乗らなければいつもより2時間遅れて出社できる
  • 夜に予定があるので4時には退社して着替えてから向かいたい
  • 自分は昼寝を2時間すると午後の仕事効率が良いから、2時間以上ランチ休憩をとりたい

なんてことが可能になるわけです。

「早く帰りたいからいつもより2時間早くきて、定時の2時間前に帰る」というのも、多くの会社ではできないのが現状です。

成果主義の場合、残業をした分だけ給与が増えるのではなく、出した成果や目標達成度合いなど(これは会社によって違います)によって給与が決まります。
だから現状の「残業した方が得」という謎の風潮は減りますし、ダラダラ残業して頑張ってるアピール+1.25倍以上の残業代というあってはならない旨みも消えます。真面目に頑張って働いてる奴が報われる世の中になるわけです。


そもそもホワイトカラーの働き方は多くの場合、時間と成果が比例しません。
たとえば工場の場合、工場を稼働させるほど生産できます。なのでより多く作りたい場合には稼働時間を増やす必要があるわけです。生産数を増やしたいから残業をしてもらう。非常に分かりやすくて理にかなっています。

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ホワイトカラーの場合はどうでしょう?

たとえば上司に提出する資料を作るといった場合を考えてみてください。
久保さんはExcelが得意で、関数やマクロを駆使して、複雑なデータ分析をササッと終わらせ、説得力のある資料を5時間ほどで作れるかもしれません。
山田さんはデータ分析は苦手で数字に説得力もなく、怒られながら10時間かけて資料を作るかもしれません。
もしその日にそれだけしか仕事がなければ、久保さんは5時間だけ働いて帰宅すれば良いのです。実際にはその日の仕事が唯一という単純なケースは少ないので、明日やるはずだった仕事を前倒しで行えるはずです。そして定時に帰る。

山田さんはどうでしょう。なぜか山田さんの方がこの日に貰える給与は多いんですね。
時間あたりの給与が1500円だとすると、2時間余分に働くことで
【1500円×2×1.25=3750円】の残業代が支払われます。
あれれぇーという感じです。

残業=頑張ってるという風潮をいい加減やめろ


ブラックホワイトの定義は色々あって構いませんが、あえて抽象的に定義するなら

  • ブラック:労働者にとって辛い働き方
  • ホワイト:労働者にとってハッピーな働き方

と言えるかと思います。

ホワイトカラーエグゼンプション(残業代ゼロ)が適切に運用されてハッピーになれる人は「日々仕事の効率アップを考えながら真面目に仕事をして、早く帰りたいと思っている人」です。反対に苦痛を感じる人は「効率や会社への貢献は興味が薄く、自分が楽をしてお金をもらえれば良い人」です。

今の働き方、つまり会社にいた分だけ給料が出るタイプだと本当に頑張っている人が相対的に損をします。そんなのおかしいとは思いませんか。

頑張っている人が適切に評価され、適切に高い報酬をもらえる。それが真のホワイトな働き方じゃないでしょうか。

とはいえ問題は山積みである


とはいえホワイトカラーエグゼンプションが適用されたらすぐさまハッピーな世の中になるかといえばNoです。

問題点を洗い出してみましょう。

上司が適切に評価できないといけない

以前朝日新聞で「残業する部下は「がんばってる」と思う上司が53%もいる」ということが話題になりました。(記事は既にリンク切れになっていたので割愛します)
テキパキ仕事をして定時で帰るよりも、ダラダラ残業をした方が上司から高い評価を得られて昇給する可能性が高いわけです。未だに上司だけの人事評価を行っている会社も少なくありません。それではその上司がどちらのタイプかによって働き方を変えないといけません。
複眼での評価で、かつ評価項目の中に「短い時間で成果を出しているか」や「残業が少ないかどうか」を盛り込むことで、かなり効果があるでしょう。

適切な仕事の振り方をできないといけない

「パパっと仕事を終わらせてもすぐに次の仕事が振ってくるに決まっている」という問題が考えられます。これは事実そうでしょう。
海外の場合はジョブディスクリプションで仕事の範囲が明確に決まっていますが、日本の場合はその部署の仕事すべてが自分の仕事になる可能性があります。「僕の仕事は終わったので、お先に失礼します」
「おお良いところに。こっちの仕事が終わってないから手伝ってくれ」

ということになりかねません。
こうなると。慢性的に仕事の速い人がより多くの仕事をすることになります。それはそれでその人の成長にとっては良いのですが、いかんせん日本の多くの給与体系では、2倍の成果を出せるからといっても給与に差がつくのは1万円とか3万円とかです。とくに若いうちは。
適切に仕事が割り振られて、その仕事が終われば帰宅して良いという職場の空気にすることが大切です。そしてそれ以上の仕事を振るならそこは「もし時間があるなら」という風に下からお願いをすべきでしょう。

ブラック企業が悪用する

多分この残業代ゼロに対して最も多くの人が問題視しているのが「ブラック企業が悪用すること」ではないでしょうか。確かにその懸念はあります。ただこの法律を悪用して社員を酷使するような会社は、そもそも今の段階から残業代の不払いなどの悪行を働いていることだと思いますよ。そんな会社はとっとと労基に突き出しましょう。

そして残業代を払わなくてよくなったことを良いことに、社員を無限に残業させるような会社があれば転職してください。経営者がアホすぎるのでいずれつぶれます。なぜか。サスティナビリティつまり持続性を考えていないので、その会社に未来はありません。
だってそうじゃありませんか、今の仕事を乗り切るために社員を酷使してつぶしてしまう。そうすれば次の仕事を受けるときには戦力が落ちているんです。繰り返していけばどんどん戦力が落ちていくことは火を見るより明らかです。
自転車操業は利息に苦しめられるのです。戦力を補うために新人を雇っても知識や経験のストックがなく教育コストが掛かる。これがこの手のブラック企業が支払う利息です。

アホなブラック企業が浮き彫りになることもメリットだと思いますけどね。

ということで、残業代ゼロもといホワイトカラー・エグゼンプションには諸手を挙げて賛成をしていますが、上記のようにやるべきことは沢山あります。魔法じゃありませんからね。
加えておくと、幹部候補だけとか年収が××円以上だけとかにすると意義が薄れるのでホワイトカラー全員でいいでしょう。

真面目に働いている人がハッピーになれる。そんなホワイトな世の中になることを願っています。

ハタラクティブ
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