長時間労働を抑制するブレーキは残業代じゃない

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仕事
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ブラック法案によろしくというエントリーが話題です。ブラよろの二次利用としては非常にしっくり来る内容で読んでいて面白いです。セリフとカットの選び方が結構秀逸。一コマだけ紹介しましょう。

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それはさておき、私の主張はこのページとは真逆です。今日はそんな話。

残業代という仕組みで長時間労働は抑制されない

残業代って長時間労働に対するモチベーションにもなっているじゃないですか。5年目の主任の先輩が家計のために長時間労働をせっせとやっていて、その人の基準で「お前仕事量足りないぞ。もっと仕事しろよ」って仕事が降ってくることもある。部下である自分もまあ残業頑張れば給与は増えるので頑張るモチベーションにはなる。1年後、自分の後輩にも同じように指導をする。

Employees hand rolling cigars in a cigar factory: Ybor City, Florida

アホらしいのでこの連鎖をやめてほしい。

残業は百害あって一利無し

ってすれば良い。

って言うと「会社からの命令での残業でも残業代が出なくなる。会社は痛手を追わないから残業を押し付けまくるようになる」って反論する人がいますが、本当にそうですか?

そもそも残業代を支払わない前提で残業を強制するってのは非常にブラックです。まじで。で、そんなことを続けていたら従業員は離れていくに決まっています。私は人事なのでよく分かりますが「従業員が会社を辞めてしまう」ことほど会社にとっての痛手はありませんよ。

いま多くの会社で残業をしているのは「残業代をあげるからたっぷり仕事をしなさい」っていう、なんだかWin-Winに見えて納得感もある(=従業員満足が高くて離職率が上がらない状態)だからではないでしょうか。

残業が従業員にとって百害あって一利なしの状態であれば、残業を前提とした仕事の振り方は暴動のもとです。まともな会社はそんなことしないでしょう。そしてまともじゃない会社のことを議論するなら「そもそもまともじゃない会社はイマでも残業代を払っていない」というところから議論を始める必要があります。残業代ではブラック企業の長時間労働問題を解決できないのです。

ブラックじゃないホワイト企業(納得感のある残業をしているところと仮定)での残業時間を減らすには、残業代ゼロが最高の薬ではないでしょうか。残業しない方向にモチベーションが傾きますから。

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