docomoの自虐CMに見るマーケティング時代の終焉

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プライベート
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ドコモ(メール)がLINEに対抗するCMを公開するも「そろそろ反撃していいですか?」以来の負け犬CMだと話題に

という記事が話題を呼んでいます。

Youtubeに上げられている動画は非公開になってしまっていて、「やべ!評判悪すぎるから一旦引き下がるか」という状況だろうなと邪推します。

記事からCMの概要を引用します。

動画ではピアノの悲しげな音楽が流れる中、女性が男性を追うシーンが映しだされる。「最近冷たくなったよね。ちょっと待ってって。他に好きな女の子でもできたの?」

「確かにあの子はカワイイし、好きになる気持ちは分かるよ」

docomo_line4

「でも私のことも大切にしてよ。戻ってくるの待ってるんだよ」

「あの子と別れてなんて言ってないじゃん!!!」。

これで終わり。結局動画を見てもドコモメールの悲壮感が伝わるだけで、何がいいのか全くアピールされていない。

緑の色は完全にLINEを意識していますね。

CMLINE_HP

点線で囲んだ部分の色み(Red Green Blueの割合)を調べたら完コピじゃないがホボ一致。完全にあの子はLINEです。

「LINEばかり使っていないで、docomoのメールも使おうよ。ね!お願いだから」

というCM。キャリアメール離れが続いているdocomoは苦しいわけですな。キャリアメールを使っている時は、メールアドレスの変更が面倒くさいからNMPでのキャリアチェンジのハードルになっていたわけですが、LINEになればキャリアチェンジの障壁がぐっと低くなるため、docomoからユーザーの流出が激しいのでしょう。(すみません、最近のデータを見ていません)

マーケティングの時代は終わった

提供者側からすれば、キャリアメールによってユーザーをつなぎとめておけた。LINEは黒船なわけです。しかしユーザーがdocomoメールをやめた理由はLINEの方が自分らの目的を達成するために都合が良いからです。docomoさんのためにやっていたわけではない。いまさら懇願されたところでどうなりますか。

LINEを圧倒するようなサービスを作って、それを訴えるためにこのCMを作ったのなら分かります。CMとしてはユーモアのセンスがとても高いと思いますしね。

もう時代はマーケティングの時代じゃないのです。ドラッカーは仕事をマーケティングとイノベーションと整理しましたが、LINEはイノベーションを起こしたのにdocomoはマーケティングでなんとかしようとしている。消費者に購買欲が強くてどれにしようか迷っている時代であれば、そして世の中に情報がすくなければマーケティングは非常に有益な手法でしょう。しかしいまや情報は溢れているわ、サービスや製品も溢れている時代です。この中でマーケティング手法によってシェアを伸ばすことはもう難しいでしょう。イノベーション時代なのです。

ということで、面白いCMを作るのは大いに結構ですが、サービス拡充に期待しています。私は10年来のdocomoユーザーですから、期待はしているのです。

 

 

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